三井

ランニング専門パーソナルトレーナーの三井が解説します。
勤務地:マタドールパーソナルトレーニングジム

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「頑張って走ってるのに、なぜ速くならない?」

そんな悩みを抱えていませんか?毎日ランニングを続けているのに、タイムが伸びない、長距離を走るとすぐに疲れてしまう。もしかすると、その原因は「筋力不足」かもしれません。特に、体幹や下半身の筋肉が十分に鍛えられていないと、効率の悪い走りになり、無駄なエネルギーを使ってしまうのです。

でも、「筋トレってランナーに必要なの?」「重いダンベルを使うのは苦手…」と不安に思うかもしれません。安心してください!ランナー向けの筋トレは、ただ筋肉を大きくするのではなく、「しなやかに」「効率よく」走るためのサポートをしてくれるもの。適切なトレーニングを取り入れることで、疲れにくく、スピードアップも可能になります。

本記事では、ランニングに必要な筋トレの基本から、初心者でも簡単にできるメニューまで、わかりやすく解説します。

体幹トレーニングとは

体幹トレーニングとは、腹筋や背筋など体の中心部分の筋肉を鍛える運動です。​これにより、姿勢が良くなり、スポーツや日常生活での動きが安定します。​例えば、プランクという運動は、うつ伏せで前腕とつま先で体を支え、一直線の姿勢を保つことで体幹を鍛えます。​このようなトレーニングを続けることで、体のバランスが良くなり、運動能力が向上します。​そのため、体幹トレーニングは健康的な体作りにとても役立ちます。​

体幹を構成する主な筋肉

体幹を構成する主な筋肉は、体の中心部を支える重要な役割を持っています。​これらの筋肉は、姿勢を保ったり、運動時のバランスを取るのに役立ちます。​例えば、腹直筋はお腹の前面にあり、上体を前に曲げる動作を助けます。​また、腹横筋はお腹を横から包み込み、内臓を支える働きをします。​さらに、背中の多裂筋は背骨を安定させ、正しい姿勢を維持するのに重要です。​これらの筋肉を鍛えることで、体の動きがスムーズになり、ケガの予防にもつながります。

ランニングにおける体幹の役割

​ランニングでは、体幹がとても大切です。​なぜなら、体幹がしっかりしていると、走るときの姿勢が安定し、無駄な動きが減るからです。​例えば、体幹が弱いと走るときに体が左右にぶれてしまい、エネルギーが無駄になります。​体幹を鍛えると、走る力をしっかり前に伝えられるので、速く、長く走ることができるようになります。​だから、ランナーにとって体幹を鍛えることはとても重要なのです。

体幹強化がランニングフォームに与える影響

体幹を鍛えると、ランニングフォームが安定し、効率的に走れるようになります。​体幹がしっかりしていると、姿勢が崩れにくくなり、無駄な動きが減るため、エネルギーを効率よく使えます。​例えば、体幹が弱いと走っている途中で体が左右にぶれやすくなり、余計な力を使ってしまいます。​体幹を強化することで、走る際の姿勢が安定し、無駄な動きが減少します。​その結果、ランニングフォームが改善され、効率的に走ることができるようになります

体幹トレーニングによるケガ予防

​体幹トレーニングを行うと、ランニング中のケガを防ぐことができます。​なぜなら、体幹を鍛えることで姿勢が安定し、関節や筋肉への負担が減るからです。​例えば、プランクやサイドプランクといった体幹トレーニングは、体のバランスを整え、動きをスムーズにします。​これにより、ランニング中のケガのリスクを減らすことができます。​そのため、体幹トレーニングはケガ予防にとても効果的です

体幹トレーニング種目紹介

・ドローイン

やり方
 1.仰向けになってお腹に両手を添える
 2.息をゆっくり最大限吐き出す・この状態を20〜30秒キープする
 3.最大限吸い込んで繰り返し

・プランク

やり方
 1.うつ伏せになる
 2.肘で体を支えるようにして上半身をゆっくり持ち上げる
 3.腰を持ち上げ体をまっすぐにキープさせる

・デットバグ

やり方

  1. 仰向けに寝て、腕を肩の位置で天井に向けて伸ばす
  2. 両脚を上げて直角に曲げる
  3. 腕を真っ直ぐ伸ばして安定させ、腰を床に付けたまま片脚ずつ上げ下げする

回数

交互に20回3セットを目安に行いましょう

・レッグレイズ

やり方

  1. 仰向けの状態になり、
  2. 足を揃えたまま、ゆっくりと両脚を上げていきます
  3. 両脚が床と垂直になるまで上がったら、ゆっくりと下ろしていきます
  4. 脚が床に着くぎりぎりのところまで下げていきます。

回数

10回3セットを目安に行いましょう

・ジャックナイフ

やり方

  1. 床に仰向けに寝転がり、両手は上に伸ばし膝を伸ばします
  2. 域を履きながら両脚と上体を同時に持ち上げます
  3. 腰を中心に体がVの字になるまで脚と上体を上げます
  4. 域を吸いながら、ゆっくり元の体勢に戻ります

回数

10回3セットを目安に行いましょう

トレーニング中に避けるべき間違った姿勢や動作

体幹トレーニングでは、正しい姿勢で行うことがとても大切です。間違った動きをすると、効果が出ないだけでなく、ケガのもとにもなります。

正しいフォームを守らないと、効果もケガ予防もなくなってしまう

トレーニング中に体が曲がっていたり、力を入れる場所がずれていると、本来使いたい筋肉をうまく使えず、逆に腰や首に負担がかかります。実際、ある研究ではフォームがくずれた状態での体幹トレーニングは、腰痛のリスクを高めると報告されています(※引用:厚生労働省『運動と腰痛』ガイドラインなど)。

たとえば、「プランク」というトレーニングで腰が反ってしまうと、お腹ではなく腰に力がかかってしまい、腰を痛めることがあります。鏡で姿勢をチェックしたり、誰かに見てもらうのが効果的です。

正しい姿勢を意識すれば、体幹の筋肉をしっかり鍛えられ、ランニングのフォームもどんどんよくなります。最初はゆっくり、ていねいにやることが大事です。

クールダウンとストレッチの重要性

トレーニングが終わったら、そのまま終わりにせず、体をゆっくり休ませる「クールダウン」と「ストレッチ」がとても大切です。

練習のあとに体を落ち着かせると、回復が早くなり、ケガも減らせる

急に運動をやめると、心臓や筋肉に負担がかかり、疲れが残りやすくなります。厚生労働省も、運動後にストレッチを行うことで筋肉痛やケガの予防につながると紹介しています

たとえば、ランニングのあとに足を軽く振ったり、深呼吸しながら体を伸ばすだけでも、筋肉の中にたまった疲れがぬけやすくなります。水分補給も忘れないようにしましょう。

クールダウンとストレッチをセットで行えば、毎日のトレーニングがもっと快適になり、長く続けられるようになります。

トレーニング後の栄養補給と休息の取り方

運動が終わったあとにしっかり食べて、体を休めることで、トレーニングの効果がもっと高まります。

栄養と休みの時間が足りないと、体がうまく回復できず、力が出にくくなる

体幹トレーニングやランニングの後は、筋肉が少し傷ついています。その修復に必要なのが「たんぱく質」や「炭水化物」です。また、睡眠中には成長ホルモンが出て、筋肉の回復を助けてくれます

たとえば運動の30分以内に、牛乳とおにぎりを食べると、エネルギー補給と筋肉のサポートが同時にできます。夜はしっかり寝ることも大事です。

体を育てるためには、運動だけでなく、「食べること」と「休むこと」もトレーニングの一部だと考えましょう。

体幹トレーニングに関するFAQ

体幹トレーニングの頻度と1回あたりの時間は?

体幹トレーニングは、週に2〜3回、1回あたり10〜20分くらいがちょうどよいペースです。

やりすぎるとかえって疲れてしまい、体のバランスがくずれることもある

筋肉はトレーニングで使ったあと、しっかり休むことで強くなります。毎日やるよりも、1日おきに行った方が、筋肉や姿勢を整える効果が高まるとされています

たとえば、月・水・金に5種目ずつ、1種目20〜30秒でやるだけでも、じゅうぶんなトレーニングになります。続けやすさもポイントです。

「毎日たくさんやる」よりも、「少しずつでもコツコツ続ける」ことの方が、体幹をしっかり育てるコツです。

効果が現れるまでの期間はどれくらい?

体幹トレーニングの効果が感じられるまでには、早い人で2〜3週間、ふつうは1〜2か月ほどかかります。

体はすぐには変わらず、少しずつ強くなる

トレーニングを始めてすぐに変化が出るわけではありません。実際には、筋肉の動きがうまくなる「神経の成長」が先に起こり、見た目の変化はそれよりあとに出てくるといわれています。週に2〜3回の練習をしっかり続けることで、体幹が安定し、走りやすくなります。変化は時間をかけてあらわれます。あせらずに、1歩ずつ進むことが大切です。

まとめ

体幹トレーニングを続けると、走るフォームが安定し、スピードや持久力が自然とアップします。

体の中心がぶれなくなることで、力をムダなく使えるようになる

体幹とは、お腹まわりや背中など「体の中心部分」のことです。ここがしっかりしていると、腕や足の動きがスムーズになり、疲れにくくなります。ある研究では、体幹トレーニングを8週間続けランナーが、ランニング効率(※エネルギーのムダの少なさ)を明らかに高めたという結果もあります。

走る力を高めたいなら、足だけでなく体の中心を育てることも忘れずに続けましょう。

無理のない範囲で始め、徐々に強度を上げていくことの重要性