肩は日常生活での多く場面で役割を果たします。またスポーツ時にも様々なシーンで活躍します。
インナーマッスルの強化と肩甲骨周りの柔軟性が怪我の予防のカギになります!今回は肩インナーマッスルの怪我で代表的な「腱板損傷」についてお話していきます。
本記事で分かること
- 腱板損傷とは
- なぜ腱板損傷になる?
- 予防トレーニング5選
- リハビリトレーニング
- まとめ

パーソナルトレーナーの高橋が解説します。
勤務地:マタドールパーソナルトレーニングジム
今回の記事を読んで頂くことで肩の強化、可動域のアップ、肩の安定性が手に入ることでしょう!
皆様の日常生活やパフォーマンスアップの参考になります。
腱板損傷とは

まず腱板とは上記の写真の4つの筋肉から構成される筋肉の腱の総称です。別名「ローテーターカフ」と言います。一つ一つの作用を見ていきます。
1.棘上筋:腕を横に上げる
2.棘下筋:腕を外に回す
3.小円筋:外旋の補助
4.肩甲下筋:腕を内側に回す
これらは肩関節の安定と回旋動作を担っており、損傷するとスムーズに肩を動かすことが難しくなります。つまり「腱板損傷」とは肩のインナーマッスルである腱板が傷付いた状態のことです。
なぜ腱板損傷になる?
1.加齢による腱の変性
腱板は血流が少ない部位のため、40代以降から変性(劣化)しやすくなります。まるで古くなったゴムの様に柔軟性と強度が低下します。その為軽い力でも「ブチっ」と損傷しやすくなります。
2.繰り返し動作による摩擦
肩の反動動作(投球、泳ぐ、腕を上げる作業)で腱板が肩峰という骨とこすれることで腱板がすり減り損傷する。これをまたの名を「インピンジメント症候群(挟み込み症候群)」と呼びます。
3.筋力低下や筋バランスの乱れ
インナーマッスルが弱く、アウターマッスルばかり使っていたり、鍛えていると肩が不安定になり、腱板が無理に引っ張られ痛みが出ます。また肩甲骨や体感の筋肉の連動が悪いと、局所的な負荷が集中しやすくなります。
4.姿勢不良・巻き肩・猫背
背中が丸まり、肩甲骨が前に出てくると肩関節が前方にズレてインピンジメントが起こりやすくなります。ですく背中が丸まり、肩甲骨が前に出てくると肩関節が前方にズレてインピンジメントが起こりやすくなります。デスクワークやスマホ姿勢が続くと無自覚にこの状態になっていることも多いのです。
5.急な外力や衝撃
転倒して手が付いた際に肩が急激に引っ張られる、重い荷物を無理に持ち上げる、急な動作で腕を伸ばす、もともと弱っていた腱板が一気に断裂することもあります。これらのシーンはトレーニング次第で予防が可能ですので、次の記事を読んで頂けたらと思います。
予防トレーニング5選
1.チューブ外旋運動(棘下筋・小円筋の強化)
1.チューブの端っこを固定します。
2.脇を軽く締めた状態で肘を90度に曲げる。
3.肘を固定しチューブを外側に90度に引っ張ります。
4.再び元の位置に戻し、3の動作を30秒間3セット繰り返します。
2.チューブ内旋運動(肩甲下筋の強化)
1.チューブの端っこを固定します。
2.脇を軽く締めた状態で肘を90度に曲げる。
3.肘を固定しチューブを内側に90度に引っ張ります。
4.再び元の位置に戻し、3の動作を30秒間3セット繰り返します。
4.Y・T・Wエクササイズ(肩甲骨の安定化)
効果:肩甲骨まわりの筋肉(僧帽筋・前鋸筋)をバランスよく強化
1.うつ伏せで寝て、腕をY・T・Wの形に上げてホールド
2.肩甲骨を寄せるように意識して動かす
写真は上から順にY・T・Wの形になります。



5.ウォールスライド
効果:姿勢改善、肩の可動域向上
1.壁と背中に腕を付けて立ち、腕をスライドさせながら上に伸ばす
2.肩甲骨の動きと姿勢を意識
リハビリトレーニング
ペンドゥラム運動
1.椅子などに手をつき、体を前かがみにし、片腕を下にだらんと垂らします。
2.腕の力を抜いたまま、小さく前後・左右・円を描くように動かします。
これは関節への負荷を抑えつつ、滑らかな動きを促す目的があります。
まとめ
※大前提として肩に痛みがある場合はまず安静にしてください。
痛みが取れてきたら「ペンドゥラム運動」→「ウォールスライド」→「Y・T・Wエクササイズ」→「チューブ内/外旋運動」という順番でトレーニングしていく事をお勧めします!
意識すべき点として回数ではなくフォームを意識するとより効果的です!
また上記のトレーニングは肩のウォーミングアップとして活用できるので是非実践してみてください。